院長コラム
歯根ハセツ①
歯の根(歯根)が
文字通り、破折してしまうことです。
文字通り、破折してしまうことです。
失活歯(しっかつし:神経を抜いた歯)を補綴する(被せる)場合には
その強度不足を補うために
金属製の支柱(ポスト、メタルコア)を差して
その上にクラウンを被せることがあります。
自分も学生時代にはその様に習いました。
しかし、しかし・・・
最近良く遭遇する症例に
『歯根ハセツ』があります。
左上の2番目から4番目の歯のレントゲン写真です。
患者さんは頬側歯肉の腫れが続きました。
写真の中に白く見える棒状の部分がメタルコア(の一部)です。
歯肉の腫脹部分に一致して歯周ポケットも深く見られ
患者さんに説明の上、被せ物を除去したところ
支柱(コア)もポロッと取れてきました。
明らかな破折線が見られましたので
残念ですが、抜歯させていただきました。
みごとに真っ二つに割れていました。
歯根ハセツの原因はいろいろあると思いますが
メタルコアの影響は少なくないと考えられてます。